去年の3月に施工させていただいたアンテナのグレードアップ工事。
施主様は生駒市のJP3NQX局様。
1年使用いただいたダイポールで各バンドの様子はじゅうぶんわかっておられるでしょう。
ご自分の運用時間帯等によるバンドごとの得手不得手もわかってきたと思います。
そんな経験をもとに得意なバンドを伸ばしそうでないバンドは現状維持以上になるようにアンテナを選ぶ。
ルーフタワーでは大きさの限界もあるし回転半径も制限がある。
その中で何度も打ち合わせをし今回選んだアンテナがMINIMULTIのMC43XとMDP7です。
MC43X 14/21/28MHz 4エレ(デュアルドライブ)
MDP7 夢の7バンドと謳われる 7/10/14/18/21/24/28MHzの7バンドR-DP
そして50/144/430MHzには第一電波のGP・V2000を選んだ。
ルーフタワーで7MHzから上の全バンドで運用できるようにするのは簡単ではない。
ATUにおまかせ!で済むもんなら簡単ですがそれではねぇ!!
今回選んだ2機種は同じ周波数がバッティングするので干渉を避けられるかが生命線。
旧アンテナを撤去しあらかじめ組み立ててきたアンテナを屋根の上で完成させマストに乗せる。
まずはMC43X。
先端のフォークみたいなキャパシターの水平を気にしながらマストに乗せる。
キャパシターがステーワイヤーに引っかかったりするので結構難儀だわ。
MDP7はとりあえず90度シフトでMC43Xのブームと並行に。
この状態で両アンテナ各バンドのSWRを測定。
10MHz・24MHzのSWRが少し高い。
7MHzの同調点がちょっと低すぎる。
14MHzの同調点がちょっと高すぎる。
時間がかかったのはココから・・・
このままでも無線機の「TUNER」ボタンにお願いすればちゃんと動いてるかのようにごまかしてくれるのだがそれはできない!
過去の経験から10・24MHzは下のブームの干渉だろうと踏んで45度シフトに変える。
7・14MHzはローディングのトップを加工してでも調整できるように細工する。
この作業が結構時間かかるのよ。
自分のアンテナだったらSWR高いまま辛抱して使うなんてできないからお客様のアンテナも同じ気持ちで何度も作業を繰り返して調整。
全バンド施主様の運用スタイルに合わせた周波数で満足できるSWR値になり最終処理へ。
アンテナの取付を確定しネジの締め忘れがないか再確認。
同軸ケーブルは既存の物へ繋いで回転部の処理をする。
アンテナを大きくしたので念のためと施主様のご希望でステーワイヤーをもう1段増設。
とても良いお天気で紫外線をたっぷり浴びて作業終了です。
施主様も上を見上げてるから顔が真っ赤に焼けてましたよ!
施主様、今回もご用命いただきありがとうございました。
制限がある中で精いっぱいの選択だったとは思っております。
初めてのビームアンテナと言う事で期待も大きいとは思いますがこのアンテナの性能を生かすのはオペの腕ですしね。
コンディションが悪い時期ではありますがDX局は聞こえてます。
特にFT8モードは各バンドにぎやかですよね。
この時期ならまずは14MHzでビームの性能を楽しんでいただけるんじゃないかと思います。
次の目標はどうします!?
DXCCやQRZ.COMアワード頑張りましょうね!
施工中のお気遣いありがとうございました。
FB-DX!!
さぁ、ひとつ肩の荷が下りた。
明日は和歌山だ!!
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