2021年7月アーカイブ

でっかい荷物が届いた!

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次のお仕事。

今度のやつは新しい機種で今まで施工したのより大きい。

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  8月に施工予定の商品です。

この箱のほかにファイバーポールの長ーい箱がもう一個ある。

DXerがこぞって使う巻き尺アンテナ。
それに憧れて多くの人が使いたいと問い合わせも多い。

巻き尺アンテナの利点はフルサイズ動作。
(注意:機種やバンドにより短縮動作)

それとどのバンドでもバンドの端から端までSWRはベストの状態で運用できる。

ですが、うかつにそのまま鵜呑みでお客様に販売施工するとえらいトラブルを招くこともある。

それは設置条件によりいくら巻き尺アンテナであってもSWRが下がりきらないことがあるからです。

これは巻き尺アンテナでなくトラップ式アンテナやフルサイズアンテナでも設置条件によって建物や地面との干渉が起こりアンテナのインピーダンスが想定内に収まらずSWRが下がりきらないということが起こります。

これ、ご相談や下見の時にある程度は予想できることです。
なのでそうならない設置を提案したりまた回避できるのであればそういう設計にする。
またはそうなる可能性があるのでそうなった時にはどうして対応するかなどを十分説明する必要がある。

これを知らずに、また知っていても説明を怠り安易に「大丈夫です!バッチリ施工します!!」なんてやってしまうと・・・

施工後にSWRが下がりきらない様子を見た施主様は、「SWRが高いのなんとかなるんですよね!?」となります。

実際にこんなことが起こるので予防線を張るって言うんじゃないけどトラブルにならないように十分説明し納得の上で施工させていただかないと良い設備ができないと思っています。

で、前置きが長くなりましたがSWRが下がりきらなかったときの対処施工をさせていただいたのでご紹介します。

アンテナは工人舎のKA1-403Liteです。
工人舎のアンテナが悪いって話じゃないので誤解の無いように!

3エレで動作する14MHzから上のバンドはD1(導波器)がインピーダンス整合の役目をするため何度か微調整を繰り返すとまずSWRが下がりきらないということは無い。

7/10MHzは短縮DPなのでマッチングコイルでインピーダンス整合をしている。
これがタワーの設置などメーカー側の想定のものなら問題ないが想定外の設置条件になってしまうとSWRが下がりきらないということが起こる。

ルーフタワーで設置するとどうしても地上や建物に近くなにかと影響を受けやすくなる。
当社はVERSA Beamのルーフタワー設置を多く経験しておりだいたいはスムーズに動くと認識しているが例外が起こることも経験している。

今回対応させていただいた施主様がその一例です。

設置条件が良くないのはご相談の時点でわかっていますしちゃんと説明させていただきました。
なにも問題ないかもしれませんし問題がおこるかもしれないと・・・

で、施工後にSWRを確認し繰り返し調整してもSWRが落ち切らない。
使えないほど悪いわけではないが精神衛生上あまりよくない。
そりゃ期待大きく高価なアンテナを上げたわけですから気持ちはわかります。

でもご説明した通りこの設置条件では悲しいかなこれがベスト。

施工後しばらくはこのまま使っていただいてトラブルもなく良く飛ぶと満足いただいていたがどうしてもSWRの高いのが気になると。

じゃぁやりましょうか!?
ただそれも完璧になるとは言い切れませんよ。
なんせ鉄板の屋根(折半屋根)でそれも屋根の面積が広くアンテナのすぐ下が地面みたいなものなので事実上の地上高が足りないので・・・

ということでアンナのインピーダンスを持ち上げるべくマッチングコイルを用意して出陣。

ファイバーエレメントを外しAEUをマウントから外して地上へ。

AEUのふたを開けてマッチングコイルを交換し元通りに組み付けてSWR確認。

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 (周りのパーツにはんだごてを当てて焦がさないように洋上しながら作業する。)

用意したマッチングコイル1個目ではもう少し足りない感じだったので同じ作業をもう一度。

2個目のコイルで完璧とは言わないがかなり改善したのでこれで良しとする。

もっと求めればSWRは下がるとは思うがそちらばかりを追求すると今度はアンテナの耐入力が下がってしまうことになる。
(エレメントへかかる電圧が上がり耐入力が下がることにつながる。)

ほどほどのところで妥協することになったが改善されたのでストレスは少しは軽減されることだと思う。

この作業はクレーム対応ではないので無償でさせていたものではなく費用を頂戴している。

ちゃんとした説明もなくSWRが落ちないとなると不良品だとか施工不良だとかクレームになって販売(施工)店は対応せざるを得ないだろう。
たぶんそんなところはこうなる意味も分かってないだろうからメーカーにクレームを入れるに違いない。

当店が下見をし問題になるであろうことを説明して相談を重ねるのは安心してストレスなく使っていただける設備を作るためです。

そうしていても想定した悪い方の結果が出てしまうことがある。

そうなったときの対処方法や費用もあらかじめ説明できていたらトラブルにはならないし・・・

そもそもそんな可能性があるんだったらとそのアンテナを選ばないという選択肢もあるわけですしそうした説明も必要だと思っています。

なにもなく設置してハイ完璧!ってのが私も一番うれしいしもちろん施主様もうれしいでしょうけどこんなことも想定したお話をしてアンテナ設備の設計施工をさせていただいてるってお話でした。

すべてうまくいってくれるとええんですけど・・・

なかなかそうは問屋が卸してくれないですわ。(笑)

7月28日(水曜日)

午後1時からの営業とさせていただきます。

よろしくお願いいたします。

先日クリエートの330V-1というアンテナを施工させていただいた。
このアンテナは発売開始早々にも施工させていただいているしそれ以降何度も触らせていただいている。

ずいぶん前だがこのアンテナにヒントを得て温めていたネタがある。

ベランダ設置できる程度の非常にコンパクトなアンテナにこの手は使えないだろうか??? というもの。

330V-1はアンテナ給電部にマッチング回路を持っておりシャックからの操作でコイルを切り替えて同調周波数を動かすことができる。
非常にコンパクトアンテナ(今回はVダイポール系のアンテナ)というと、第一電波さんのHFV-5HFV-4、コメットさんのCHV-5αなどがある。
ハイバンドはそこそこの帯域が取れるが7MHzの実用周波数帯域は20~30KHzあれば良いとこだろう。
クリエートの730VやナガラのTV-416などエレメント(片側)が5mほどあるもので80KHz~100KHzだろう。
100KHzあればそうストレスになることは無いだろうが30Kだとほぼほぼピンポイントしか運用できず同調点から少し外れたところではオートチューナーでSWRをごまかしたところで呼べど叫べどになってしまうだろう。

何年も前からいつかやってみようと思ってたネタでやっと材料がそろったというのもあってよりによって暑いさなかに実験開始。

今回アンテナは第一電波さんにご協力いただきHFV-40をお借りして実験を行いました。
イベント用のアンテナがちょうど空いているということだったのでお借りしました。

マッチング回路などは撤去品や壊れたものから部品取りしたり再生したりして用意。

HFV-40を店舗前ガレージに仮設し地上高1.5mほどだがSWRが良好なことを確認。

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いざマッチングボックスのスイッチを切り替える。

スルー⇒①⇒②⇒③⇒④とスルー状態を含め5チャンネルの切り替え。

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周波数とSWRの関係はご覧の状態です。

エレメント長2.3m(片側)のアンテナでも有効に働くことが確認できた。

このマッチングボックスを使うとおおむね100KHzの帯域が得られることになる。
スルー状態を7.050に合わせれば上は7.150くらいまで使えるだろうからSSBをメインで運用する方はそれでOK
CWやFT8がメインなら写真のような設定がベストか!

これはコンパクトアンテナにとって非常に有効な手段ではないか!!

 

ピンと来る人はおわかりだろうが比較的簡単にできます。
もちろんそれなりの費用は掛かるがATU買うより安いと思う。

暑いさなかに汗かいて実験したのをサクッと持ってかれて真似されるのも嫌だし種明かしはちょっと焦らそうか・・・(笑)

まぁ、すでにやってる人もいるだろうしノーベル賞モノの発明でもないからええんだけどね。

興味のある方、また施工ご希望の方はぜひ店頭でご相談くださいませ。

この件に関して第一電波さんやコメットさん、クリエートさんやナガラさんに問い合わせされても迷惑なだけなので止めましょうね。

上記は地上1.5mの仮設アンテナで実験した結果ですのですべてのコンパクトアンテナに必ず有効かどうかはわかりません。

HFV-40でこのような結果が出たので同様のコンパクトアンテナでも物理的には似たような成果が出るはずだと思っています。
また今回はアンテナが7MHzモノバンドだったので他の周波数の測定ができませんでしたが経験上10MHzや14MHzでも同調周波数を動かすことができるのではないかと思います。

ちょっとでもストレスなく運用できるアンテナをという思いで実験したネタでした。

どこかで実用できる(施工させていただける)日が来るかなぁ~

 

実験協力 第一電波工業株式会社様

施主様のご都合とお天道様の都合、そして当社の都合とが合わないと工事ができない。
特に梅雨時期お天道様の都合が大きく影響するので日程調整が難しい。

やっと梅雨が明け都合バッチリで施工となったのが昨日(22日)木曜日です。

施主様は交野市JE3TAT局

タワーを設置しておられたが老朽化に伴い撤去したもののアンテナが無くては無線が全くできないのでとルーフタワーでの設置をご相談いただいた。

梅雨の時期でなかなか都合が合わずやっと22日に予定できたというところです。

猛暑日となることは予想してアイスボックスにたっぷりの飲み物を準備した。

2mのルーフタワーにVダイポールと6mの5エレなのでそうたいそうな工事ではないんだけどステーのアンカー打ちで作業場所が狭く足場確保にてこずるのと猛暑の中なのでいつも以上に水分補給とクールダウンの時間を取らなくてはいけないので1日めいっぱいの作業は覚悟している。
Vダイポールが3.5MHzも対応するのでこれの調整時間も計算しておかないと・・・

ルーフタワー NAGARA  NRT-200HD
ローテーター クリエート   RC5A-3
3.5~28MHz  クリエート   330V-1
50MHz     NAGARA  A-56T3
144/430/1200 DIAMOND VX4000

 

朝9時前に現場到着。
荷物を降ろして9時作業開始。
まずアンカー打ち。
家屋の4隅の柱にアンカーを打ち込む。
当然だがスライド梯子を4か所に架け替えての作業。
家の表側は道路からでも梯子を掛けられるが裏側が困難。
そこへ長い梯子を持って行くだけでも大変。
ほぼ垂直に立ったスライド梯子で作業しなければアンカーが打てない。
万が一にも梯子が倒れないようにロープを使って梯子を固定。
こんな作業に時間を使うし朝から暑さも全開なので作業スピードもスロー。
午前中にステー張ってマストを挿すところまでできればよほどのトラブルが無い限り日暮れまでにはすべて完了できる。
ひとつの作業が済んで下に降りるたびにタオルを濡らし首筋を冷やしたり水分補給したり・・・
そこそこ時間を費やしたが思ってた通りにアンカーが打ててステーを張る。
12時半ごろにはローテーターも載せてマストを挿すところまでできた。

ここで軽く昼食。
暑さでがっつり食べられないのもあるがちょっと食べておかないと後半ばててしまう。
塩分補給もかねて梅干しおにぎりなどをちょいとおなかに入れてお昼休憩。

午後からはアンテナを乗せてケーブルの敷設。
まずトップのGP。
そしてVダイポール(330V-1)
いつものようにあらかじめ組み立ててテナコートも塗布してあるのでマストクランプに組み付けるだけ。
キャパシティーハットが奇麗に水平になってるかどうか!?
結構面倒なんですけど今回は両方とも一発合格(^^)
6mは地上でブームにエレメントを組み付けて念のためSWR確認。
軽いアンテナなのでそのままマストまで持ち上げて取付。
地上から方向や水平を見て修正し位置を決めてしっかり固定。

同軸ケーブルは8D-2V(2本)・8D-FB(1本)・コントロールケーブル(2本)の計5本。
おっと、8D-FBはトップのVX4000用だが回転部は8D-2Vを使っていますのでご心配なく。
(何度か記事にしていますがFBタイプのケーブルをローテーターで回すのはご法度です!)

4時を回ったころに屋根上の工作作業はほぼ完了。
室内へ入れたケーブルの処理をする。
まずローテーターとアンテナのコントロールケーブルを接続。
ローテーターを回して同軸回転部の処理を確認。
アンテナのコントロールケーブルが接続出来たらマッチングボックスの調整。
3.5MHzの同調周波数を取説に従って調整していく。
特小トランシーバーを使ってシャックとマスト上での作業。
アンテナ直下でアナライザーを見ながらシャックからの指示でマッチングボックス内のコイルを触る。
施主様の運用状況に応じて若干アレンジして目的の周波数で最良になるようにできた。
よし、今日はほぼ一発で決まったしもうすぐ完成や!
続いて7~28MHz のSWRチェック。
コントロールスイッチを7~28側にして・・・
えぇ~??? アナライザーで7も14もどのバンドもまったくダメで同調点すらないんですけど???
と、一瞬ビビりましたけどこれは何度も経験している。
このアンテナは3.5MHzが動くって言うことは他のバンドも大丈夫なはず。
アナライザーがなにかの影響を受けてるに違いない!
近くには送電鉄塔。
高圧送電線が走ってますわ。
これの影響に違いないと踏んでのちに送信機でSWRを確認することに。
50MHzは地上でも確認してるので・・・

シャックで同軸コネクターの処理を済ませすべてのバンドのSWRチェック。
やはりアナライザーは振り切ってしまう。
無線機につないでまず3.5から。
7MHzも他のバンドもすべてOK!!
やっぱりアナライザーが高圧送電線の影響を受けて誤動作してただけでアンテナは正常動作で問題なしです。

施主様立ち合いで50MHzやGPも確認していただき完成です。

190940.JPG

写真、屋根の上で撮ったら良かったんですが梯子を片付けたあとだったのでもう一度梯子出して撮影のために上がる元気なかったです。
下からの写真で電線を避けられなかった。m(__)m

 

施主様、長らくお待たせして申し訳なかったです。

なんとか無事に施工させていただくことができました。

しばらくアンテナ無しで寂しくしておられたと思うので早くしたかったんですが梅雨の天候には逆らえませんのでお待たせしてしまいました。

ハイバンドの状態も徐々に良くなりつつあると感じています。
以前の設備に比べると劣ると思いますがDPでもじゅうぶん遊んでいただけるのではないかと思います。
6mはシーズン最終戦になってしまいますがもうちょっとだけDXの可能性がありますね。
3.5MHzは秋以降のお楽しみというところでしょうか!?

しばらく遊べなかった分を存分にお楽しみいただければ幸いです。

この度はご用命いただきありがとうございました。
施工中のお気遣いにも感謝いたします。

どうもありがとうございました。

昨日は・・・

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昨日、7月15日(木曜日)は定休日だし店のアンテナのステー張替をしようと・・・

数日前から天気予報を見ていたがどうやら怪しい!?

でも2時間ほどあればできる作業だしなんとかならないか???

15日未明にデッカイ雷鳴で目が覚めると激しい雨やん。

あー、夜が明けても止まんのかなぁ!?
今日は作業できないかとあきらめムードで雷にビビりながらうとうとしてた。

雷も遠ざかり静かになって寝てたんだろう。
目が覚めたら外はかなり明るい。
おっと、これなら大丈夫やろ!! とすぐ支度をして店に向かう。

仲間も来てくれて2段ステーを張っている下段の5本を新しいワイヤーに交換することができた。

上の段はデべグラスからスチールに替えてまだ数年程度だし今回は点検だけ。

お客様のアンテナ工事でも使っているビニール被覆のスチールワイヤーで店のタワーも同じものを使っている。
あの台風21号にも耐えたし少々古くてもブチ切れることはまずないだろうけど15年ほど経つとちょっと不安になるので・・・
先日も点検作業をさせていただいたお客様で施工後かなりの年月が経過しているもので私どもで触らせていただいてからでも7年ほどが経っていたルーフタワー設備。
7年前にステーの一部は私どもで触っているが肝心なアンカー部分は以前の業者さんが施工したままおそらく15年以上経過してる。
この機会にステーを根元から全部交換とアンカー打ち直しから大掛かりな作業をさせていただいた現場もある。

ちなみに以前勤めていた時代から40年ほどアンテナ工事に係わっているがスチールワイヤーそのものが切断(破断)した事故は記憶に無い。
施工不良で事故になったであろう現場は何度か経験しているが幸い自分が係わった施工ではなくよそ様の施工かお客様ご自身の施工だったりすることだった。
点検せずほったらかしでワイヤーがたるんでるのに気付かず事故になったであろうという現場も経験した。
たるむことでルーフタワーが大きく動きどうかしたら1本のワイヤーに想定以上の力が掛かって切れるということもあるかもしれない!?
たるむとターンバックルが外れてしまうことがありそうするとステーが切れたのと同じで倒壊確定です。
スチールワイヤーやステンレスワイヤーでも施工を誤ると事故につながるし点検しないと異常があっても気付かないということだ。

弘法様でも筆を誤ることがある。

誰がやっても完璧ではないかもしれない。

なにより定期的な点検が大事であるということだ。

もしおかしな施工をしてても点検をすることによってそれに気付く可能性があり修復もできるだろう。

施工したまま10年もほったらかしだったら・・・
もっと早く気付いていたら手の打ちようもあったのに・・・

過去に点検作業をさせていただき何度となく「よくこのタイミングで点検依頼をいただいたことです。」と言ったことがあります。

このままの状態で台風が来たら考えたくない事態になってたかもしれないですよ!ってね。

点検作業のご相談はお早めにお願いいたします。

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