まっすぐ建てたんですけど・・・

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アンテナ工事シーズン開幕です。
開幕戦は三重県の松阪市まで遠征。
施主様はJP2PUS局様。
復活組みさんだそうで、古くから上がってるアンテナの整備とHF系新設のご依頼です。
建物は木造瓦屋根ですが、田舎造りと言えば良いのでしょうか、瓦も建売住宅とは比べ物にならないくらい分厚くとてもしっかりした屋根です。
そこに2mのルーフタワー、HFのVダイポール、V&UのGPを新設。
昔に建てられた低いほうのルーフタワーにあるV&UGPを撤去し28&50MHzのGPを新設。
そのルーフタワーの足場とステーの修復も行いました。
朝8時半に現場到着。
その時点ではそんなに強風とは感じなかったけど準備をして屋根に上がるとかなりの強風
下請けさんと顔を見合わせ、「大丈夫か!? 今日はいつも以上に慎重にね!!」と。
小さなネジや工具なども吹き飛ばす勢いの風が吹き続けてます。
体はもちろんですが材料や工具類なども飛ばされないよう慎重に養生しながら作業を進めます。
瓦屋根なのでまず最初にステーワイヤーがトユに食い込み力が逃げないように「トユ逃げ」を作らないといけません。
いろんな大きさの防腐処理した木材を屋根の構造に合わせて加工しトユに直接ワイヤーの力が掛からないように「逃げ」を作ります。
加工した部分を防腐処理してる間にタワーを上げてステーを張る準備。
手順良く昼までにタワーを固定してマストを挿すところまで完成。

100735

昼までにここまでできるとだいたいの完成時間が読めるんですよね
昼食をとりながら午後の段取りを打ち合わせ。
そして午後からアンテナの設置と同軸の敷設など・・・

設置させていただいた品物は、
2m ルーフタワー

NAGARA  NRT-200HD
7~50MHz Vダイポール

NAGARA  TV-416J
144/430MHz GP

第一電波   X-520M
28/50MHz GP

第一電波   CP-610
ローテーター

クリエイト   RC5-3
マストベアリング

クリエイト   CK-46
ステーワイヤー

グラスファイバー工研 デベグラスワイヤー
などなど。

いつもの事ですが、完成後のSWRを確認する瞬間はちょっと緊張。
経験値に基づき万全で挑んでますが、まったく同じ条件てのは無いわけですから最終的にはやってみないとその結果は出ません。
今回注意したのはVダイポールの上に長い(5.2m)GPが入るので、V-DPを90度Vにすると間違いなく干渉する。
地上高が低いので90度Vが理想ではあるが、干渉してSWRが下がらないと使い物にならないので120度Vを選択。
28/50MHzのGP(CP610)ですが、この品物に限らず50MHzから下の周波数(HF帯)のGPは結構曲者
ルーフタワー、ステーなどの金属分に電波が乗ってしまい取説どおりに調整できないことが多々ある。
これは何度か記事にもしますが、魔法のパイプとクルクルマジックでなんなくクリア

ちょっと説明しておくと、マストとアンテナ本体を電気的に縁を切るために取り付けUボルトの所に魔法(塩ビ)のパイプをはさんで取り付け。
同軸の編線側がラジアルになってしまうことを防ぐため、給電する同軸をアンテナ直下で約8ターンほど巻き束ねて高周チョーク(クルクルマジック)として動作させる。
こうすることによってアンテナが他から受ける影響を最小限に出来るので説明書どおりの寸法で組み立てれば目的周波数に近いところで同調してるはず。
おかげさまで今回も設置した状態で再調整に上がることなくお客様のご希望周波数にドンピシャ

今回は強風 というコンディションでしたがトラブル無く予定通りに施工させていただくことが出来ました。

100741

写真、なんか曲がって建ってますよね。
動画を撮ればもっとリアルにわかったんだと思いますがこれでもじゅうぶん風の強さがわかるでしょ
ちゃんとまっすぐ建ってますからね。
風の止んだときに撮ろうと思ってたけど、ずぅ~っと吹いてましたから・・・
三重青山高原からの吹きおろしは強敵でした~

最後になりましたが施主様どうもありがとうございました。
この設備で末永く楽しんでいただけることを願っております。

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